オウンドメディアの役割を徹底解剖|あなたが絶対に運営すべき理由とは!?
オウンドメディアの役割ってなに?運用するメリットって一体なんなの?
今回はこのような疑問について解説していきます!
- オウンドメディアの役割とは何か
- オウンドメディアの具体的な役割
- オウンドメディアのメリット・デメリット
- オウンドメディアを運営するための成功ポイント
この記事を書いている僕はWebマーケティング会社を経営しており、現在では上場企業をはじめ複数の企業コンサルを承っています。
本記事の執筆者
EXTAGE株式会社 代表取締役|上場企業を含むSEO担当社数は30以上|出版書籍『文章でお金持ちになる教科書』『Webライターが5億円稼ぐ仕組み』
EXTAGE株式会社 ライティング責任者|記事執筆・添削数は累計3000記事以上|Webライター100名以上が在籍する講座を運営
オウンドメディアとは、ブランディングや広告、採用などを目的とし「自社で運用・所有するメディア」のこと。自由度が高く、すべて自社でコントロール可能なことが特徴です。
本来SNS、ECサイトやカタログ、パンフレットなどの紙媒体など自社で発行しているものは、すべてオウンドメディアと呼ばれています。ただし、Webマーケティング業界では、Web上で公開されているメディアを指すことが多くあります。本記事でも、Web上でのメディアを指しているので、混合しないようにしましょう。
では、オウンドメディアの役割について順番に見ていきましょう!
なお、オウンドメディア運用については、僕もお手伝いが可能です。本記事を読んで運用を検討される方は、お気軽にお問い合わせページからお問い合わせください!
オウンドメディアの役割とは?
まずは、オウンドメディアにはどんな役割があるのか、基礎となる部分からチェックしていきましょう!
オウンドメディアは「トリプルメディア」のひとつ
大前提として、オウンドメディアはトリプルメディアのひとつです。
トリプルメディアとは広告業界用語で、「オウンドメディア」「ペイドメディア」「アーンドメディア」の3つが存在します。これらはユーザーへの接触手段を3つに分けたもの。お互いに相互作用があります。
「オウンドメディア」「ペイドメディア」「アーンドメディア」それぞれの特徴を簡単に説明していきますね!
「オウンドメディア」のオウンドは「所有する」という意味。すぐに効果が現れないといった欠点がありますが、自社の商品やサービスについて自由に発信ができます。※詳しくは後述します
「ペイドメディア」は、お金を払って買うことのできる広告を指します。テレビや新聞、雑誌などのマス広告をはじめ、リスティングやバナー広告などのインターネット広告などがその例。コストがかかり、ユーザーとのコミュニケーションを密に取れませんが、不特定多数のユーザーにアプローチ可能で即効性も高いです!
「アーンドメディア」は、信頼や評判を受けるといった意味があります。その名だけはイメージが難しいかもしれませんが、FacebookやTwitter、InstagramなどのSNSがその代表例。バズればその拡散力は大きいものですが、オウンドメディア同様すぐに効果があわわれません。また、情報の蓄積ができなかったり、炎上のリスクがあったりすることを覚えておきましょう。
オウンドメディアの役割は「企業の情報を発信すること」
では、そのトリプルメディアの中でもオウンドメディアはどんな役割を担っているのでしょうか!?
それは、企業で扱っている商品やサービスの情報を発信すること。ユーザーにとって有益な情報を発信すれば、潜在顧客から見込み客につなげられる可能性もあるので、自社を知らないユーザーにも訴求することができます。
ちなみにホームページや公式サイトとは役割が異なります。会社概要や事業内容など企業内情報が記載されているものが一般的で、社員や取引先、上場企業であれば株主などが見ることが多いでしょう。
オウンドメディアの役割が注目される理由
そんなオウンドメディアですが、最近特に注目を浴びています。その大きな理由としては、ペイドメディアやアーンドメディアの欠点を補えるからですね。
というのも、オウンドメディアは自社で運用・コントロールが可能なんです。初期費用や運用コストはかかっても、ペイドメディアのように出稿を止めてしまえば広告も消えてしまう、といったことはありません。また、オウンドメディアはストック型なので、フロー型のアーンドメディアに比べて資産として残りやすいんですね。
また、企業が自分でメディアを運営することで、信頼性の担保に繋がります。広告のように一方的に自社商品やサービスを発信するのではなく、ユーザーの知りたい情報を提供することで、ロイヤリティの高いユーザーを育てられるんです!
<補足>ロイヤリティの高いユーザーとは?
商品やサービスへの愛着心や信頼感のあるユーザーのこと。
オウンドメディアの具体的な役割4つ
次に、オウンドメディアの具体的な役割を細かく見ていきましょう!
- ブランディング
- ナーチャリング
- 採用
- 広告
運用前に細かな役割を明確に理解していてくださいね。
役割①ブランディング
まずは、自社のブランディングです。
ブランディングとは、自社商品に対して独自の付加価値を生み出し、競合との差別化をはかるもの。「○○といえば自社」といったイメージや統一感を作り上げていくのは非常に大切です。ユーザーが悩みを解決したいと思った時に、すぐに思い出してもらえるからですね。
オウンドメディアを通して商品やサービスへの想いや考えなどを発信すれば、認知が期待でき競合との差別化が実現できます!
役割②ナーチャリング
2つめのオウンドメディアの役割はナーチャリングです。
ナーチャリングは「養成」「育成」という意味の「nurture」に由来しています。ナーチャリングとはお客さんを育成していくことを指していて、要は潜在顧客から見込み客へ、見込み客から既存顧客へ引き上げていくことですね。潜在顧客や見込み客など、それぞれの意味は以下の通りです。
顧客の種類について
潜在顧客 | まだ商品を知らないが、その商品を使うことで解決できる悩みを持っている層 |
見込み客 | 商品やサービスを知っている層 |
既存顧客 | 実際に商品やサービスを利用している層 |
優良顧客 | 繰り返しサービスを利用してくれたり、他の人に勧めてくれたりする層 |
オウンドメディアにおいて、潜在顧客に対してはお役立ちコンテンツを届けます。そこで見込み客になったユーザーに商品やサービスの魅力を届ければ、実際に商品を利用してもらえる可能性があります。
なお、見込み客の育成は「リードナーチャリング」とも呼ばれていますが、新規顧客の獲得に比べて手間やコストがかからないことがメリット。さらに、既存顧客を優良顧客に育成することで、ユーザーが競合へ移行することを防ぎ、長期的によい関係を築けます!
役割③採用
近年、オウンドメディアでは採用でも扱われるようになってきました。
企業の考えを発信することで、企業理念に共感してもらえる求職者を集められます。何をやっているのか、これから何を叶えたいのか発信すれば、求職者とのアンマッチを防げるでしょう。
会社の雰囲気なども伝えられるので、ブランディングの向上に繋がったり、新人教育の教材にもなったりします!
役割④広告
オウンドメディアには広告としての役割も。商品の活用方法や、出来上がるまでの思いをインタビューにした記事など、実際の商品をイメージしやすいものを発信すれば広告運用に繋がります。
また、ペイドメディアの広告では、莫大なコストがかかりますが、オウンドメディアではコストを抑えて自社商品やサービスの広告が可能。ペイドメディアは、出稿を止めたタイミングで集客や売上がなくなってしまうのに対し、オウンドメディアはきちんと運用をしていけば長期的な広告効果が望めます。
即効性こそ劣るものの、ユーザーの購買意欲をかきたてるような情報発信ができれば、売り上げにつなげることも十分可能でしょう。
オウンドメディアを運営するメリット
では、オウンドメディアを運用するとどのようなメリットがあるのか。オウンドメディア運用で期待できる効果は4つあります。
- 潜在顧客から見込み客を引き上げられる
- 自社製品やサービスの認知・ファン化ができる
- 自社メディアが資産になる
- 広告費を削減できる
メリット①潜在顧客から見込み客へ引き上げられる
オウンドメディアを運用すれば、「たまたまメディアを見にきた」ようなお客さんでも、見込み客化する効果が期待できます。前述した通り、オウンドメディアは潜在顧客を育成できるからですね。
見込み客についておさらいしておくと、自社の商品やサービスを知っている属性のこと。オウンドメディアは潜在顧客を見込み客へ引き上げるだけでなく、彼らに対して有効なアプローチもできるんです。
商品やサービスの魅力を発信すれば、顧客として利用・購入してもらえることが望めるでしょう。
メリット②自社製品やサービスの認知・ファン化ができる
そして、オウンドメディアで自社商品やサービスを自由に発信すれば、さらなる認知度の拡大に繋がります。口コミや評判などとは違い、自分達でコンテンツを制作することによって、ある程度コントロールできるのは大きなメリットです。
また、コンテンツを通じて企業の考えや想いを伝えられるので、ユーザーに共感してもらえれば、ファン化が期待できるでしょう。ユーザーのファン化に成功すれば、優良顧客として継続的に関係を築くことも難しくありません。
さらに、Twitterなどのアーンドメディアを利用して拡散すれば、よりユーザーとのコミュニケーションが図れます!
メリット③自社メディアが資産になる
オウンドメディアはコンテンツが流れていってしまうSNSなどのフロー型メディアとは違い、ストック型のメディアです。よって、投下したコンテンツは全て資産になります!
ペイドメディアは出稿を停止すれば広告が止まってしまいますし、アーンドメディア(Twitterなど)はすぐに流れるため継続した新しい情報発信が必要になります。その点を補えるのがオウンドメディアのメリット。
オウンドメディアで発信される内容は更新が必要であるものの、実績として蓄積されるので将来の資産となっていくでしょう。
メリット④広告費を削減できる
さらに、オウンドメディアを広告として運用していけば、広告費の削減にも繋がります。
近年ユーザーの行動やニーズが多様化したことにより、ペイドメディアでお金を払って広告を掲載しても効果が出にくくなりました。しかしオウンドメディアを運用すれば、潜在顧客から見込み客まで幅広く接触が可能になるんですよ。SEOで上位に継続して表示されれば、Googleなどオーガニック検索での流入も目指せますからね。
ペイドメディアに比べれば即効性はありませんが、成功すれば広告費を大幅に削減できます!
オウンドメディアを運営するデメリット
一方で、オウンドメディアにはデメリットも存在します。
- 初期費用や運用コストがかかる
- 効果が出るまで時間がかかりやすい
デメリット①初期費用や運営コストがかかる
オウンドメディアは初期費用や運営のための人的費用がかかります。
最近ではたくさんの企業がオウンドメディアに取り組むようになったため、残念ながらすぐに始めて効果がでるようなものではありません。そのため、メディア運用にかかった初期費用などをすぐに回収するのは非常に難しいです。また、サイト設計やデザイン、SEOやWebマーケ知識に詳しい人がいないと競合に勝つのはなかなかハードでしょう。
ドメイン代やサーバー代、制作費などの金銭的なコストだけでなく、「外注」する場合は大きな人的コストもかかってくるので、なるべく自社内で完結できるような準備が必要です!
デメリット②効果が出るまで時間がかかりやすい
また、ペイドメディアと比べると、オウンドメディアは即効性がないため広告としての効果が出るまでにかなり時間がかかります…。
オウンドメディアが広告としての役割を果たし始めるまで、短くても3か月〜半年はかかってしまうでしょう。さらに、ドメインの強さやメディアの質、更新頻度にも左右されるので、やはり1年以上は見ておく必要があります。
オウンドメディアに挑戦したいのなら、早めに仕込んでおくことが大切です!
オウンドメディアを運営するための成功ポイント5つ
オウンドメディアを成功させるためには、ポイントがあります。以下5つを理解しつつ、運用を始めましょう!
- 目標を設定・共有する
- ペルソナ(想定読者)を理解する
- オウンドメディアの目的を理解する
- オウンドメディアのトンマナを揃える
- トリプルメディアの相互作用をうまく活用する
ポイント①目標を設定・共有する
まず、オウンドメディアを運用するならはじめに目標を設定し、関係者で共有しておきましょう。
オウンドメディアに大事なのは、コンテンツの一貫性です。例えば、認知度をあげたいのか、集客をしたいのか、ブランディングをしたいのか…。
問い合わせ件数、資料請求、メルマガ登録、PV数などの目標数値を出し、常に分析&改善も繰り返していくことが重要です!
メディア内で目標につながるように内部設計を予めしておき、闇雲に運営をしないようにしましょう。
ポイント②ペルソナ(想定読者)を理解する
2つ目は、ペルソナ(想定読者)を理解すること。
ペルソナとは?
自社商品やサービスなどを利用する想定読者像。読者の悩みや問題を具体的にするために設定する。
宣伝色が強かったり自社の主張が強かったりすると、ユーザーは押し付けられていると感じ、離れていってしまいます…。ですが、ペルソナを設定すれば、読者はコンテンツをより身近に感じるため、長期的なファン化も望めるんです!
そもそも、メディアはユーザーがストレスなく欲しい情報が手に入るような状態が理想的であり、役立つコンテンツを提供していくことが重要。なので、質の低いコンテンツを大量に公開していくのはおすすめしません。
長期的によい関係を築き見込み客まで育てるためにはペルソナ(想定読者)を理解し、メリットを第一に考えましょう!
ポイント③オウンドメディアの目的を理解する
そして、前述したオウンドメディアの詳細な役割を踏まえたうえで、今回達成したい目的は何かも明確にしておきましょう。
オウンドメディアでは、1つのコンテンツに盛り込むテーマを1つに絞るのが一般的です。1つのコンテンツ内に、採用、広告など目的がまたがるものを一緒にすることは、基本的にありません。
オウンドメディアの目的を理解するためには、やはりユーザーの検索意図を明確に設定することが大切です。その上で、ユーザーに「何」を届けるのか、最終的にどのような行動をとって欲しいのかも明確にする必要があります。
自社で運用する意味を考え、「オウンドメディアの運用」自体が目的になってしまわないよう注意しましょう。
ポイント④オウンドメディアのトンマナを揃える
オウンドメディアの記事を執筆する時は、トンマナを揃えることも大事です。
トンマナとは?
トーン(tone)&マナー(manner)の略。WebデザインやWebライティングなど、デザインや文体の一貫性を保つためのルール。
オウンドメディアのトンマナは、ブランディングにも関係があります。例えば、柔らかい雰囲気の商品に対して記事が「〜だ。」「〜である。」調であれば、イメージが崩れかねません。くだけた文章だと親近感が湧きますし、硬い文章だと真面目な印象がありますよね。
記事1つとっても、オウンドメディアのイメージは左右されてしまうんです…。
メディアや商品のイメージを一貫させるために大事なのは、事前にトンマナを設定すること。そしてライターに執筆してもらう際にトンマナを厳守してもらうことやチェック体制が重要です。
ポイント⑤トリプルメディアの相互作用をうまく活用する
なお、トリプルメディアを組み合わせれば、オウンドメディアの役割を最大限発揮できます!
オウンドメディアはトリプルメディアの1つで、お互いに補完関係があることはすでに説明した通り。
最初はオウンドメディアの運用で余力がないかもしれませんが、可能であればペイドメディアでの広告運用や、アーンドメディアでのSNS運用も並行してみてください。特にSNS運用は、結果が出るまでに時間がかかるものの、オウンドメディアとの相性が抜群!メディアの記事がSNSでバズれば一気に流入が見込めるので、あわせて設計しておくといいでしょう。
まとめ:オウンドメディアの役割を理解して運営しよう!
今回は、オウンドメディアの役割について解説しました。
- オウンドメディアは「トリプルメディア」のひとつ
- オウンドメディアの役割は「企業の情報を発信すること」
- オウンドメディアの具体的な役割
- 1:ブランディング
- 2:ナーチャリング
- 3:採用
- 4:広告
- オウンドメディア運営のメリット
- 1:潜在顧客から見込み客を引き上げられる
- 2:自社製品やサービスの認知・ファン化ができる
- 3:自社メディアが資産になる
- 4:広告費を削減できる
- オウンドメディア運営のデメリット
- 1:初期費用や運用コストがかかる
- 2:効果が出るまで時間がかかりやすい
- オウンドメディア運用のポイント
- 1:目標を設定・共有する
- 2:ペルソナ(想定読者)を理解する
- 3:オウンドメディアの目的を理解する
- 4:オウンドメディアのトンマナを揃える
- 5:トリプルメディアの相互作用をうまく活用する
オウンドメディアはトリプルメディアの1つで、相互関係があります。ペイドメディアやアーンドメディアと同時並行で運用すれば、その効果を最大限発揮できることも。オウンドメディアの詳細な役割やメリットを理解し、上手く活用した上で、オウンドメディアを成功させましょう!
オウンドメディア運用の始め方については僕もお手伝いが可能です。もし何かあれば、お気軽にお問い合わせページよりご連絡ください!